プロトタイプの製作中に、店舗用で2台オーダーしていただきました。
今となっては笑い話ですが、あの時は必死でしたw
だってお店の入口に展示して使ってもらえるというのは、
サッカーで言ったらセンターFW任されたようなモンですよ。
そりゃ緊張しますw
まだプロトタイプもちゃんと完成する前でしたが、そこで学んだ事が一気に使えるチャンス!
やっぱ仕事は何度もやって覚えていく過程が大切だとしみじみ感じます。
一回やってみて、これじゃ要領悪いなーとか、改良したい点がようやくわかる。
次のをやってると、また同じような事を思う。
回数を重ねるうちに、より細かい部分に目が行くようになります。
コレってどんな仕事にも共通することですね。
溶接の師匠がたまたま来たので、ここぞとばかりに見せてもらいます
。
自分でやってみて、上手くいかない部分がわかった状態から見せてもらうプロの仕事って、
ほんとに価値がある。
やってみて、自分のダメを知って、ようやくスタートですね~。
今ちょっといい事言ったから、今度ウチの子供たちに偉そうに言ってやろう。
ここも気が抜けません。
木材特有のねじれ、製品の幅や厚みも売ってる段階から1本1本違うので、
フレーム1つにつき3mの材料を1本、節やヒビ割れを見ながら良いとこどりしていきます。
そうやっても気持ち良くトメは付かない事が多いので、ラストは手作業ですw
塗装工程では、大好きな相棒がいつもぐったりするまで使い込みます。
このグッタリ感がたまらなく好き。
グッタリした相棒と一晩過ごしたら、ようやく形になっていきます。
このラックの肝心要は電気系統です。
万が一がないように、こちらもプロの職人さんに見てもらいながら慎重にいきます。
適当に電気点けばいいなら簡単ですが、大きくなったり、品種によって欲しい照射角度が変わるのが植物です。
どんな植物が載っても調整次第で何とかなるように、お客さんがある程度自由に動かせるレールの取り付け方をしなければなりません。
結果すごくアナログ的な方法になりましたw
でもドライバーとスパナがあれば自由にレールの幅をいじれます。
シンプルで分かりやすいって大事なことです。(下段はさすがにムリでしたw)
そんなすったもんだを繰り返し、無事RONJINさんの入口で使っていただいているラックが完成しました。
掘り返せば1つの工程ごとにドラマがあって、全部気が抜けないじゃん!
と思う仕事ですが、そうだからこそ本気で好きな方達が喜んでくれる作品になったのだと思います。
これからも、このラックを使って楽しんでくれるお客さんとの出会いを楽しみに、製作を楽しんでいこうと思います。